2006年05月24日

マンガ> 「ヨコハマ買い出し紀行」 作:芦奈野ひろし

今日発売の「ヨコハマ買い出し紀行」14巻,作:芦奈野ひろし,アフタヌーンKCを買いました。 この巻で完結です。

連載の初期から読んでいたこの作品。14巻の帯に“12年間の思い“と書いてあるので、月刊誌での連載とはいえ、12年という長期連載の作品です。

どれくらいかは分かりませんが、結構な未来のお話。 世界は、ゆっくりと穏やかに黄昏て行っている。 そんな、徐々に縮小していく世界を、主人公アルファさんとその周辺の人々や起こる出来事を中心にして、詩情豊かに、丁寧に描いている作品。

主人公アルファさんは、ロボットですが、見た目は若いおねえさん。 彼女の姿は変わりませんが、時と共に周辺の人々や町の様子は変わっていきます。 そんな様子を、彼女はやさしい視線で見つめ続けます。
この作品、全体の2/3くらいは時間の進み具合は割とゆっくり進み、話もほのぼの感が強いのですが、終盤、少年タカヒロくんが成長して、故郷を離れるあたりから時間の流れが速くなり、周囲の人は急速に成長、または老いて行き、そのあたりからどちらかというと切ない感じの方が強く感じるようになって来ました。(アルファさんの周辺はさびしくなって行きます。)

最終話、第一話と同じくアルファさんがコーヒー豆を買いにいく情景を描いているのですが、町は相当さびれていて、第一話では、青年であった豆屋のお兄さんが、店番もままならない老人として描かれていて、おそらくアルファさんの周りにいた人々は、ほとんど世を去っているのではないかということが想像されて、ちょっとこの終わり方は私には物悲しいものでした。(変わらないのはアルファさんと同じロボットの登場人物だけ・・・)

作者は、この「ヨコハマ買い出し紀行」の世界の今後をどの様にイメージされているのでしょうか? 人間は、このままゆっくりとではあるが滅びの道を進んでいくのでしょうか? それともある程度のレベルでバランスが取れて、小規模ながらも未来も地球に存在し続けていくのでしょうか?

作品で描かれた範囲内からは、私にはその点を読み取ることは出来ませんでした。 しかし、できるものなら、アルファさんやその他のロボットたちと人間たちとが、ささやかではあっても穏やかに暮らしていく未来であってくれればと願ってしまいます。

そんな気持ちになるのも、この作品が、読むものの気持ちをとてもやさしくしてくれる雰囲気を持っているからではないかなぁと思います。


posted by 大阪下町オヤジ at 00:07| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガの雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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