2006年10月06日

本>SF 「マン・プラス」 作:フレデリック・ポール

「マン・プラス」,作:フレデリック・ポール,ハヤカワ文庫SFです。
未来、国際的な緊張が高い世界において、アメリカは、人類の火星への殖民計画を行おうとする。 その為に必要なことは、人間を火星の環境でも生存できる存在とすること、すなわち“サイボーグ”を作り出し火星殖民の尖兵とすることであった。

主人公ロジャー・トラウェイは、最初の被験者が死亡してしまった為、自らがサイボーグとなることになる。

この作品の面白いのは、作品のほぼ三分の二くらいが、人間がサイボーグとなる,つまり人間と機械が融合した存在となる過程を丁寧に描いていることです。 如何に外部の情報を取り込み、それをどのように認識するのか,新たな体となった機械の体をどのようにコントロールしていくかを学ぶこと,そして、自らが機械化された時に、その人間が感じることになる、さまざまな心理的問題。

印象に残っているのは、主人公が機械の体を如何に使うかの参考に、義手,義足をつけて今はそれを自分の体として使いこなしている人と主人公が意見を交換し合うというシーンが盛り込まれていること。 確かに実際こういうことが起きたなら、こういうことは必要なのだろうなぁと、人間のサイボーグ化という設定の中で、すごく説得力を感じさせるものでした。 また、主人公がギターを弾きながら、サイボーグの体で出来る範囲で、その音に合わせてハミングをするというシーンも非常に印象に残っています。

物語の最終段で、なぜサイボーグなのか?なぜ火星殖民なのか?そして“マン・プラス”の真の意味が解き明かされます。 お話しとして実に良く出来ていて、楽しめる一作。


posted by 大阪下町オヤジ at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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