2006年12月31日

マンガ> 「あっかんべェ一休」 作:坂口尚

「あっかんべェ一休」,作:坂口尚,全4巻,講談社,アフタヌーンKCデラックスです。
室町時代初期に生まれ、その末期に亡くなった、禅僧、一休宗純の生涯を描いた、坂口尚の力作。

室町初期、まだ南北朝の騒乱が収まりきらぬ時代、南朝の縁に連なるがゆえに、幼い身で母と別れ、寺に入れられた一休宗純の、子供時代から、その死までを、その時代の混沌とした世相と共に描き出しています。

人間の持つ俗念、時に善であり、時には悪ともなる、さまざまなことに囚われ、それから解き放たれたと思ったときにはまた次の悩みに囚われてしまう。 人間の持つ“業”、ともいえる物を、人間“一休”の生き様を描く中で、真っ直ぐに見つめ、赤裸々に描き出しています。

非常に印象に残っているのは、この作品の中で、ほぼ最後に近い辺りで、一休が語る、「教えることなど何も無い、ただ気付くことだ」という言葉。 これは、本当にそのとおりだなぁと思う言葉で、単なる知識というのは教わることは出来ますが、生きていく中で自分の気持ちや、考え方といった物は、おそらくどんなに教わっても自分で気付いて、得心しない限り、本当には心という物は変化しないのだろうなぁと思います。

作中の一休さんも、気付き、又悩み、また気付いてを繰り返し、心が変化していきます。
晩年の自在な心持を得たかの一休さんもその心の中では常にさまざまな葛藤があるかのように感じました。


個人的には、非常にお勧めの作品。 長編ですが、一読して損は無いと思う作品です。


posted by 大阪下町オヤジ at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガの雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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